鋭読 〜英独のニュースから世界を読む〜

ヤンキース 30億円で井川との交渉権獲得

ポスティングシステムでメジャー移籍を希望していた阪神タイガースのエース井川慶との独占交渉権をニューヨークヤンキースが30億円で獲得しました。松坂大輔獲得合戦でボストンレッドソックスに敗れたヤンキースとしては何としても井川が欲しかったのでしょう。左投手不足、ローテーションのコマ不足、アジアマーケットへの進出… 理由はいくらもあるのでしょうが、2回続けてレッドソックスに負けるわけには行かないというのも重要な理由だったと見られています。
何せここ最近数年、ヤンキースは選手獲得合戦ではことごとくレッドソックスの鼻を明かしてきました。ところが肝心要の松坂は見事にボストンに持っていかれたのです。
そんな両チームの状況を29日付『ニューヨーク・タイムズ』紙電子版が伝えています。 "Yankees Extend Rivalry From A.L. East to Far East
" 『ヤンキース レッドソックスとのライバル争いを日本でも展開』

スコットランド・グラスゴーで活躍する中村俊輔

どうも最近スポーツに偏っているような気もしますが、政治の本をまるまる一冊翻訳しているので、お許し願って…
今日はサッカーです。ドイツW杯では苦汁をなめた日本代表の面々。監督がイビツァ・オシムに代わり、ジーコ時代とは方針もずいぶんと変わりました。余談ですが『オシムの言葉』で一躍有名になった東欧サッカー通の木村元彦氏によると「イビチャ」は誤り。「イビツァ」が正しいそうです。
さて、海外で活躍する日本人選手。と言っても、今のところ欧州以外でプレイする日本人は(有名選手だけで言うと)いません。その中で、大黒将志、小笠原満男、鈴木隆行といった、日本ではバリバリのスタメンだった選手たちが試合に出場できずに苦労しています。一方、稲本潤一、高原直泰、中田浩二、松井大輔、そして中村俊輔はほぼ常時出場を果たしています。なかでも(W杯では全くの期待外れでしたが)中村は最も所属チームに貢献していると言えるでしょう。スコットランドは昔からサッカー強国でしたが、センタリングを上げて勇敢にヘディングに飛び込むスタイルから、ちょうど変革期にある今、中村のような繊細なスルーパスを通す「ファンタジスタ」はちょうどマッチしたのでしょう。スコティッシュ・プレミアリーグのセルティックで大活躍です。
昨日行われたUEFAチャンピオンズリーグの1次リーグ イングランドの強豪マンチェスター・ユナイテッド戦で得意のFKを叩き込み、セルティック初の決勝リーグ進出を決めました。
今日はそれを記念して、セルティックの公式サイトから "Hoops reach last 16" 『セルティック ベスト16進出』

イラク人通訳の嘆き

戦争、それも対峙する相手国に乗り込んで占領する場合に通訳の役割は重要です。占領軍通訳として住民に安心感を与え、暴動発生を未然に防いで占領政策をスムースに進める。軍事情報を捕虜から聞き出す。秘密書類を翻訳する。戦後復興に第二次世界大戦当時の例に見られるように、一般的には相手国出身の移民2世、3世が多く起用されるようですが、現地人を起用する場合もあります。
イラク戦争後の社会がそうです。これはアラビア語、クルド語を話すことができるイラク系アメリカ人がいたとしても、テロリストである危険性をはらんでいることも理由としてあるのかも知れません。
そもそも他国の言語を話すということは、(例えスパイのためであったとしても)相手国の文化、考え方を理解して知っていなければできません。その意味では占領地の住民は通訳にうってつけなのですが、通訳自身としては「裏切り者」のそしりは免れません。それは、たとえ自国を愛するがゆえに自国の早期復興を願って通訳を買って出た場合でもそうなのです。
ニューヨーク・タイムズ』紙20日付電子版から "Lost After Translation" 『通訳をして失ったもの』

速報!! ブッフバルト監督 ドイツに帰国!

しばらくメジャーの話題ばかりでしたが、今日はサッカー、それも外国人監督のお話です。
Jリーグ開幕当初、各クラブは有名選手を外国から大勢連れてきました。1986年のメキシコW杯得点王ゲーリー・リネカー、「白いペレ」ジーコ、知将ハシェク、天才ドリブラー リトバルスキーなどなど… なにせイタリア、イギリス、スペインなど世界一流のリーグよりも高額の移籍金、年俸をいとも簡単に支払うものだから「金満のJ」と批判される一方、外国人選手たちにとっては治安がよいので(欧米、南米ともに一流サッカー選手の家族は誘拐の格好の的)、ギャラがいいJリーグは格好の移籍先でもあったのです。
時代は10数年を経て、監督にも外国人を起用するチームが増えて、今シーズンはJ1の全18チーム中、8チームが外国人監督。中でも着実に成果を挙げてきたのが浦和レッドダイヤモンズのギド・ブッフバルト監督です。現役時代は90年のアルゼンチンW杯決勝でマラドーナを完封して優勝。94年にドイツ代表を引退後、浦和に移籍。まだ弱小クラブだった「赤い悪魔」の底上げに貢献し、サポーターからの敬愛を一身に集めました。97年に引退してドイツに戻り、翌年現役を引退。2004年に浦和の監督に就任してから2年連続してJリーグ優勝を僅差で逃して2位。今シーズンは優勝の大本命です。
強烈なレッズ・サポーターにこよなく愛され、尊敬されるブッフバルト監督。そんな彼が退任して帰国するという第一報がドイツの大新聞『ディ・ヴェルト』紙から伝わってきました。16日付電子版 "Buchwald kommt wieder nach Deutschland" 『ブッフバルト監督 ドイツに帰国』

松坂大輔 第二弾:日本はボストン落札の話で持ちきり

ここは時流に乗って、松坂大輔のボストン・レッドソックス移籍のお話、第二弾です。
今回のポスティングは落札額が60億円という史上最高値だった他にも、いろいろな面で異例でした。高額応札が噂される仲、イチローなど今までのポスティングでは、噂も含めて落札球団は入札締め切り前にほぼわかっていました。球団関係者、メジャー機構もそれとなく「匂わせて」いたのです。しかし、今回は「不正防止」を理由に関係者は一様に口を閉ざしていました。あくまでも噂ですが、高額応札する球団は、対抗する球団に松坂を渡したくないがために落札し、契約と同時に他のリーグの第三の球団に松坂を売り飛ばすのではないか等等… 
そんな中、最初に落札はレッドソックスだとスクープしたのはスポーツ専門チャンネルのESPNでした。落札額も予想以上だとしていましたから、みんなが驚くほどの高額だったという点では正しかったのです。そのESPNはその後どのようにこの件を伝えているのでしょうか? ESPNの15日付電子版から "Boston's bid is the talk of Japan" 『日本はボストン落札の話で持ちきり』

ボストン・レッドソックス 松坂を60億円で落札

西武ライオンズの、と言うよりも、日本のエースピッチャーにして、3月に行われた野球世界一決定戦 ワールド・ベースボール・クラシックではMVPを獲得して日本優勝に貢献した松坂大輔投手のポスティングをボストンレッドソックスが落札しました。そして落札額はなんと60億円です!
ここはゴリ丸としても第一報をお伝えしなくては、と地元ボストンの『ボストン・グローブ』紙の電子版『boston.com』からホヤホヤの14日付 "For $51m, Sox get go-ahead on Matsuzaka" 『60億円でレッドソックスが松坂の交渉権獲得』をお送りします。

作法の国 日本 〜ドイツ人旅行者にとって日本とは〜

"When in Rome, do as the Romans do. " 「郷に入っては郷に従え」 ドイツ語では何故か "Mit den Wolfen muss man heulen." つまり、「狼の群れの中では遠吠えしなければならない」が「郷に入っては郷に従え」にあたります。
いずれにしろ、英語では中学か高校で習った格言ですが、自分が生まれた国でも知らない土地に行くと戸惑うことしきり。ましてそれが外国となると… 海外旅行が盛んな今日この頃、かえっていつもと同じにしてしまうのも一案ですが、とんでもないコトになる恐れがあります。
さて、ドイツ人は日本に旅行するときにどんな風に「いつもと違うことをしなくてはいけない」と感じているのでしょうか?
14日付『ズート・ドイチェ・ツァイトゥング』電子版から、"Reise-Knigge fur Japan" 『日本旅行で守るべきこと』

コーラは骨によくない!

過去の記事を見てみたら健康問題についてはドイツのことばかり伝えていましたので、イギリスの状況をお知らせしましょう。
コーラの話です。おなじみコカコーラはすでに大正8年には明治屋が日本で初めてコカコーラの輸入販売を始めていたそうです。gorimaruは昭和(!)40年ごろ、福岡県のとある温泉に旅行に行った際に生まれて初めてコカコーラを口にしました。今では信じられませんが、苦くて飲めなかった! 味覚というものは恐ろしいもので、すぐに慣れちゃいました!
今では、世界市場を見てもミネラルウォーター類が最も元気で売上を伸ばしており、炭酸飲料は減少傾向にありますが、それでもメキシコ、中国では非常に売れています。
そんなコーラが健康に良くないという話が伝わってきたのはもう何年も前の話。ところが特に女性にとっては、骨に良くないという話に医学的な裏づけが取れたというのです。
イギリスの『タイムズ』紙7日付電子版より "Why cola is bad for your bones" 『コーラが骨に良くない理由』

なぜドイツに原爆が必要なのか 〜ドイツの改革論議〜

またまたセッセと投稿しております! 今回はちょっと内容的にもついていくのが精一杯…
核保有議論を巡って国会は揺れています。いや、国会が問題なのではなく、北朝鮮が核実験を強行したという事実を前提に考えると、そこに核保有の問題を持ち出すか否かは別としても、今後の日本の安全保障について再検討を迫られていることは間違いないでしょう。
日本と並んで第二次世界大戦の敗戦国ドイツ。日本と異なり早々にNATOに組み込まれて軍隊を保有するドイツ。ここでもやはり安全保障を巡る問題は大きくなっています。欧州のど真ん中に位置していることも一因でしょう。そこで8日付『ディ・ヴェルト』紙電子版から "Warum Deutschland die Atombombe braucht" 『なぜドイツに原爆が必要なのか』

新たな選択肢に迷うメジャーリーグ

野球界ではすっかりストーブリーグ真っ盛りです。まだ日韓中台の各優勝チームがアジア・チャンピオンを競うアジアシリーズはまだ終わってないんですがね…(ちなみに「ストーブリーグ」は和製英語。正しくは "hot stove league" です)
スポーツニュースを見ると、移籍や引退など、悲喜こもごもです。引退してもコーチングスタッフやフロントに残れる選手は恵まれています。先日、合同トライアウトが行われましたが、戸叶尚投手(元楽天)のようにガンを克服した選手には特にガンバって欲しいものです。
一方、松坂大輔、岩村明憲の両選手は球団とも合意の上で、メジャーリーグのポスティングに申請し、受理されました。つまり、FA権行使を待たずに入札で売りに出してもらったわけです。このシステムには賛否両論があります。曰く「球団の恩をあだで返している」「日本球団が自らをメジャーの草刈場に貶めている」云々。日本の野球を愛するが故の発言であることは認めますが、一野球ファンのgorimaruとしては球界の活性化に役立つのではないかな〜と見守っています。
いずれにせよ、メジャーリーグ側も新しい血を入れて活性化していいことずくめではないかと思っていたところ、そうでもない事情もあるようです。
おなじみ『ニューヨーク・タイムズ』紙7日付電子版から "Asians Give Major Leagues More Options to Consider" 『アジアの選手がメジャーリーグを迷わせている』

子どもの世界に踏み込んで考える 〜ドイツの場合〜

最近のニュースでなんともやり切れないのは
・ソフトバンクの料金0円問題
・県庁レベルの贈収賄事件
・高校の履修単位不足事件
子どもの自殺の問題
ですね。
ある種共通点が見えてくるのは、誰のためにすべきこと(または、してはいけないこと)を考えなくてはならないのかという視点が欠けていることだと思います。換言すれば、主体としての国民・市民・子どもたちの存在がないがしろにされています。
これは日本に特徴的な憂うべき事態だろうなあと思っていたところ、ドイツでも似た状況があることを10月27日付『ディ・ヴェルト』紙電子版が伝えています。題して "Einblick in die Welt der Kinder" 『子どもの世界に踏み込んで考える』
なお今回からは翻訳文を掲載するにとどめ、特にgorimaruのコメントは途中では差し挟まないことを基本として、よりリアルかつストレートに英独のニュースをお伝えします。