鋭読 〜英独のニュースから世界を読む〜

バンジージャンプより危険な治療 英国の医療過誤事情

 医療過誤の問題は洋の東西を問いません。日本でも赤ん坊の取り違えがあったり、他の患者のカルテを見てしまって不要な治療・投薬が行われたり、様々です。かく言うゴリ丸の親族も、眼の手術を受けるときに、看護士が他の患者のカルテと順番を違えたために、悪くない方の眼を手術されそうになったことがあります。(幸い寸でのところで付き添いが気付いて未然に終わったのですが)
 イギリスの大手紙『デイリー・テレグラフ』紙に変わった見出しの記事を見つけました。 "Hospital blunders 'kill 90,000 patients'" 『医療過誤で「9万人の患者が死亡」』(記事原文はこちら
 ちょっと穏やかじゃありませんね。かの国の医療過誤事情はどうなっているんでしょう?

高原の不満告白の真意は?

 アイントラハト・フランクフルトの高原直泰が自身のドイツ語ブログで、スタメンに起用されない不満を告白したと日本のスポーツ各紙が取り上げています。ですが、そのニュアンスは微妙に違い、「高原がドイツ語で不満告白」(サンスポ)、「高原移籍も…」(スポニチ)、「高原が移籍願望?」(日刊スポーツ)といった具合です。ちなみに全国紙は毎日だけが「高原直泰:移籍を希望? ドイツ大衆紙が報じる」と伝えています。
 どの新聞もネタ元はドイツの大衆紙『ビルト』。以前にも書きましたが、スキャンダラスな記事が売りの同紙は煽り立てるのが得意なので、事実を見極めるには注意しなくてはなりません。
 そこで、高原のブログから26日付の書き込み "Abhaken? Nein!" 『忘れるなんてとんでもない!』(原文はこちら)、『ビルト』紙から問題の記事 "Motzkopf Takahara ? Ruffel vom Boss Er soll besser spielen!" 『高原の不満? 会長が叱責 もっと良いプレーをしなくては!』(記事原文はこちら)を2つ続けて訳します。



ブッフバルト アーヘン監督を解任

ギド・ブッフバルト 日本のサッカーファン、特に浦和レッズのサポーターならば決してその名前を忘れられないドイツ人です。それは、1990年W杯で西ドイツ(当時)の優勝メンバーだったからだけではありません。遠く離れた日本にやってきてプレーし、バックスリーダーとしてチームを鼓舞して、レッズにゲルマン魂を植え付けてくれました。その後は監督としてチームを育成。昨年にはJリーグ優勝、天皇杯優勝の2冠に導きました。
そのブッフバルトは「家族の問題」で浦和監督を退き、ドイツに帰国。ブンデスリーガ2部に降格したアレマニア・アーヘンの監督に就任した情報はこのブログでも紹介しました(詳しくはこちら)。
ところが、そのブッフバルトがアーヘン監督を解任されました。そこにどんな事情があったのでしょうか? 伝統もあり、レベルも高いブンデスリーガの監督はなぜ解任されたのでしょうか? おなじみ『フランクフルター・ノイエ・プレッセ』から "Aachen gibt Weltmeister Buchwald den Laufpass" 『アーヘン W杯優勝メンバーのブッフバルトを解任』を訳します(記事原文はこちら)。

FIFAはW杯予選組み合わせをどう見てる?

 2010年W杯アジア3次予選の組み合わせが昨夜決まりました。日本はグループ2で、バーレーン、オマーン、タイと同組です。日本のスポーツ紙は「比較的戦いやすい相手」(サンスポ)、有利な組み合わせとしながらも「決して油断できない組み合わせである」(スポニチ)など、評価はまちまちといったところ。全国紙を見ても「日本に有利な組み合わせになった」(朝日)とするところがあるかと思いきや、「決して油断できない組み合わせであるのも確かだ」(毎日)という評価もあります。
 これは、過去のW杯予選で日本が苦労した経験や、今年夏に行われたアジア杯で日本が優勝できなかったことなど、要は日本のスポーツジャーナリズムが「アジアを侮るべからず」と感じている証拠だと思います。
 では、組み合わせをした国際サッカー連盟(FIFA)自体はどう見ているのでしょうか? 同連盟公式サイトから "Japan poised to advance" 『日本の有利揺るがず』を訳します(記事原文はこちら)。

日本代表後任問題を伝えるドイツマスコミ 続報

オシム日本代表監督の病状と後任監督人事問題を欧州マスコミが伝えていることはすでにお知らせしたとおりです。ヨーロッパでは「サッカーの哲学者」「サッカー界の偉大なる監督」と評されるオシム監督の状態には、かの地でも心配しています。彼は特に若手プレーヤー、サッカー界では後進と言われる国やクラブを強化する手腕に定評があるのです。
その後任に名前が上がっているのがホルガー・オジェック浦和レッドダイヤモンズ監督です。彼はエリート指導者と言って良く、旧西ドイツ代表アシスタントコーチとして1990W杯優勝。いくつかの有名クラブのコーチ、監督の後、浦和の監督も務め、さらにカナダ代表監督、国際サッカー連盟技術員長を歴任後に浦和に返り咲き、つい先日にはアジア・チャンピオンズリーグ初優勝を遂げました。この華々しい履歴のオジェック監督に日本代表監督後任の打診があったという報道があったのです。
いち早くこのニュースを伝えたのはドイツの週刊誌『フォーカス』電子版20日付の記事 "Osieck angeblich als Japan-Coach im Gespräch" 『オジェック 日本代表監督後任の打診を受けたとの報道』です(記事本文はこちら)。

改正入管法の波紋 指紋採取と顔写真撮影に外国人の反応は?

昨日、改正入管法が施行されました。正確には「改正出入国管理・難民認定法」というそうで、文字通り指紋採取・写真撮影が適用されるのは外国人で日本に入国する人すべて、つまり日本に居住する外国人が一旦出国して日本に戻ってきた場合も対象になります。
この運用方法はほぼアメリカのマネです。その名も悪名高き「ユーエス・ビジット・システム」。靴まで脱がされ、航空便の運行状況までも左右してしまうほどで、外交努力をないがしろにしながらもテロに怯えて戦争まで巻き起こしたアメリカらしい方法です。
これに対して外国人はどう思っているのでしょうか? テレビなどでもインタビューが行われていましたが、ここは外国の新聞がどう報じているかを見てみましょう。
おなじみ『ニューヨーク・タイムズ』紙電子版18日付記事 "New Japanese Immigration Controls Worry Foreigners" 『日本の新入国管理に外国人は懸念』 を訳します(記事原文はこちら)。

ブッフバルトは日本代表監督後任にならない!

 その後のオシム監督の病状はヤマ場を越えて安定しているそうですが、集中治療室に入ったまま意識不明が続いていることに変わりはなく、依然として予断を許さないと言わざるを得ません。
 日本でも後任人事と言うか、W杯予選を控えて日本代表の強化策をどうするのかという話題が出ています。これに敏感に反応したのが、なんとベルギー、オランダ国境に近接したドイツの地方都市アーヘンの地元紙『アーヘナー・ツァイトゥング』でした。
 アーヘンと言えば、このブログでも取り上げたように(詳しくはこちら)、ギド・ブッフバルト浦和レッズ前監督がドイツに帰国して監督に就任したブンデスリーガ2部アレマニア・アーヘンの地元です。
 え!? ドイツではブッフバルトが日本代表監督の後任になるのではないかという噂があるのでしょうか?
 いえ、後任にはならないという記事でした。

オシム監督の病状を心配する欧州マスコミ

オシム日本代表監督が急性脳梗塞に倒れました。現在は集中治療室で治療を受けており、状況は油断を許しません。
このニュースが流れてから、日本マスコミは各国メディアがこのニュースを取り上げていると報じています。ちょっと知らない人だと「?」「日本代表監督ってそんなに偉い?」と思うかも知れません。でも、そういう理由ではないのです。
イヴィツァ・オシムと言えば、代表監督として好成績を挙げた旧ユーゴスラヴィアのみならず、弱小クラブチームをヨーロッパの強豪に育て上げたオーストリア、さらには周辺諸国にも「ヨーロッパの偉大なる監督」として有名なのです。
ですから、ウェブで調べただけでも、取り上げ方の差異はあるものの、ヨーロッパ各国の非常に多くのサイトが取り上げていました。かのフィナンシャルタイムズも、ですよ!
今日はその内のひとつ、オシムの第2の故郷オーストリアの『ディ・プレッセ』電子版16日付の記事 "Bangen um den Fußball-Philosophen" 『サッカーの哲学者の病状が案じられる』を訳します(記事原文はこちら)。


イギリス『タイムズ』紙 小沢一郎民主党代表インタビュー

一見すると、小沢民主党を巡る問題はピークを過ぎたかに見えます。マスコミは守屋前事務次官と山田洋行、さらには額賀、久間両防衛庁長官経験者を巻き込んだ贈収賄疑惑に目を奪われているからです。
しかし、政局は依然として波乱含み。「大連立」構想が頓挫した福田自民党は結局手詰まり。守屋問題もあり、未だに重要法案の審議に入れない状況です。一方、民主党とて小沢代表が元の鞘に納まったものの、これで一件落着とは行きません。党内にくすぶる不満を抱えたまま、しかも解散総選挙に持ち込めたとしても絶対に民主党が勝利する確約もないままに、自力で選挙戦正面突破を図らねばならない状況に追い込まれています。
そんな中、朝日新聞、ロイター、そして小沢代表の地元の岩手日報が続けざまにインタビューを行い、さらにイギリス『タイムズ』紙が小沢氏の大きな写真も掲載してインタビュー記事を掲載しています。今日はそれを電子版11月15日付記事 "Straight-talking Ichiro Ozawa cautions of political and economic meltown in Japan" 『歯に衣着せぬ小沢一郎 日本の政治経済は崩壊すると警告』から訳します(記事原文はこちら)。

ブルーギル繁殖に心痛む天皇 報じた新聞と報じない新聞

天皇陛下は11日、大津市の琵琶湖畔で開かれた「第27回全国豊かな海づくり大会」に皇后陛下とともに出席し、式典のお言葉で、琵琶湖を始め全国で大繁殖が問題になっている外来魚ブルーギルに触れ、50年近く前に自分がブルーギルを米国から持ち帰った結果、在来種が絶滅の危機に瀕していることに心を痛めていると話されたそうです。
このニュース、少なくとも電子版では読売、産経は当然のことながら、日経、東京新聞なども取り上げていましたが、朝日、毎日では見かけませんでした。ゴリ丸の調べ方が悪いのか?
いずれにしろ、イギリスの大手紙『タイムズ』電子版は13日付の記事 "Emperor takes the blame for bringing killer fish to Japan" 『天皇陛下 ブルーギルを日本に持ち込んだことに心痛』で取り上げています(記事原文はこちら)。この話題から日本の外来種問題を紹介しているので、これを訳します。


AFCチャンピオンズリーグ決勝 イランのサイトはどう伝えたか?

祝! 浦和レッズ AFCチャンピオンズリーグ優勝!!

というおめでたいニュースが世界を駆け巡りました。英語、独語のサイトに限ってしかチェックできませんでしたが、英米はもちろん、ドイツ、イタリア、オーストラリア、フランスなどサッカーが盛んな国は言うに及ばず、インド、台湾に至るまで殆どの国々で報じられていました。今や世界のレッズですね!
そこで準優勝に終わったセパハンの母国イランではどう伝えられていたのかを見てみましょう。同国の英語サイト persianfootball.com から "Sepahan downed in Champions League final" 『セパハン アジア・チャンピオンズリーグ決勝に敗れる』を訳します(記事原文はこちら)。

対ボルシア・ドルトムント アイントラハト・フランクフルト各選手の評価

日本代表の稲本潤一選手と高原直泰選手が所属するアイントラハト・フランクフルトドイツブンデスリーガでハノーバー96戦、バイエルン・ミュンヘン戦に続いて3節連続の引き分けに終わりました。
ホームでしたから、ドイツ・カップの雪辱を果たすチャンスだったんですけどね。
おなじみの地元紙『フランクフルター・ノイエ・プレッセ』電子版12日付の記事 "Die Adler in der Einzelkritik " 『アイントラハト・フランクフルト各選手の戦評』を訳します(記事原文はこちら)。

イギリス人記者が旅する「おくのほそ道」

 このブログでは外国人記者が書いた日本旅行記を数回取り上げましたが(「日本で迷子になったドイツ人」「英国人が見た下田」)、いずれも日本の素晴しさと並んで、どうにも西欧人に理解し難い日本が描かれていました。
 今日取り上げる記事はその点がさらに色濃いものです。イギリス『オブザーバー』紙電子版11月4日付の記事、 "Dip a toe into the real Japan" 『本当の日本に心から浸る旅』を訳します(記事原文はこちら)。
 英国人記者が松尾芭蕉の「おくのほそ道」に触発されて東北の田舎を旅する、なかなか面白い長文記事です。

対バイエルン・ミュンヘン戦 フランクフルト各選手の評価

 3日に行われたアイントラハト・フランクフルトバイエルン・ミュンヘン戦は、0対0のスコアレスドローでした。フランクフルトにとってはアウェーでしたから、結果は良しとしなければならないでしょう。
 バイエルンは今季12試合終了時で負けなしの首位。フランクフルトとの勝ち点差は11。昨季終了後に大金を注ぎ込んでイタリア代表ストライカーのトーニ、ドイツ代表のクローゼ、ジダンの後継者と言われるフランス代表のリベリーを獲得して大補強を敢行しましたから、その強さも当然と言えます。
 そんなバイエルンにアウェーで引き分けたのですから良い結果ではありますが、どうも守備一辺倒だったようです。したがって各選手の評価もあまり芳しいものではないようで…
 おなじみ『フランクフルター・ノイエ・プレッセ』紙電子版5日付の記事から "Die Adler in der Einzelkritik" 『アイントラハト・フランクフルト 対バイエルン・ミュンヘン戦 各選手の評価』を訳します(記事原文はこちら)。

サルコジ仏大統領がブッシュ大統領と協調する理由とは?

 小沢一郎民主党代表の辞職願い・撤回宣言にすっかり振り回された感のある日本ですが、そうしているうちにフランスのサルコジ大統領は訪米し、しっかりと親米路線を強調しています。
 考えてみれば、ドゴール以降、第五共和政下の歴代大統領は西側陣営にしっかりと地歩を固めつつ、突き詰めれば親米でも親ソでもない独自路線を歩んできたと言えます。外交しかり、軍事しかり、文化しかり、といった具合です。
 しかし、さっさと辞めた某国の某前首相と並列された時期もありましたように、サルコジ大統領は従来の政策にとらわれることなく、改革路線を強調しています。その象徴的な出来事が今回の訪米であり、ブッシュ大統領との盟友関係でしょう。
 というわけで、その様子を隣からうかがっているイギリス『テレグラフ』紙電子版7日付記事から "Why Nicolas Sarkozy is Bush's new best friend" 『ニコラス・サルコジ仏大統領が新たにブッシュ米大統領の盟友になった理由』を訳します(記事原文はこちら)。

大リーグのストーブリーグ事情

 ワールドシリーズも日本シリーズも早々と終わり、いずこもストーブリーグ花盛りとなりました。日本でもいろいろと動きがありますが、大リーグは何と言っても30球団もありますから動きも盛んです。
 さらには中南米は言うに及ばず、日本、韓国など外国から選手を獲得するケースもありますから、なおさらです。
 今日はそんな大リーグのストーブリーグ事情をCNNのスポーツ情報サイト SI.com からお届けします。題して "Burning questions for the Hot Stove" 『大リーグの熱いストーブリーグを巡る5つの質問』を訳します(記事原文はこちら)。
 日本人選手の話題も出てきますよ!

イギリスが報じた「壊し屋」小沢一郎の辞職

 小沢一郎民主党代表辞職を党本部に願い出ました。さっさと首相辞任を決め込んだ安倍晋三前首相とは違い、民主党代表職は辞任届けを役員会が了承しない限り、辞任は認められないそうです。鳩山由紀夫幹事長は役員会の総意として慰留に努めるというのが、今日夕方までのニュースの動きです。
 今日は、イギリス『タイムズ』紙電子版でこれが同伝えられたのかを翻訳してご紹介します。題して "The Destroyer, Ichiro Ozawa, quits after party rejects deal with the Willow Tree" 『「壊し屋」小沢一郎 自民党との連立政権を党に拒否され代表を辞職』です(記事原文はこちら)。
 「"willow tree"が自民党?」と疑問をお持ちの方、本文をご一読ください。

アメリカ人記者が見たショッキングな日本シリーズ

 野球の日本シリーズは昨夜で幕を閉じました。終わってみれば中日ドラゴンズの4勝1敗。見事という他ないでしょう。特に、パーフェクトを続けていた先発の山井大介を9回に抑えのエース岩瀬仁紀に交代させた場面など、良しにつけ悪しきにつけ、落合博満でなければできないワザでしょう。
 いずれにしろ、なんと日本シリーズ直前に米大リーグのカンザスシティ・ロイヤルズの監督に就任した日本ハムファイターズのトレイ・ヒルマン監督にとっては、最後のシリーズ、最後の日本野球でした。
 そのヒルマン監督に新天地カンザスシティから『カンザスシティー・スター』紙のジョー・ポスナンスキ記者が密着取材に訪れ、「ジョー・イン・ジャパン」という記事を連載していました。その中から、1日付の最終戦観戦記 "Shocking perfection in Japan Series" 『日本シリーズでショッキングな完全試合』を訳します(記事原文はこちら)。

稲本潤一選手にとって重要だったドイツ・カップ対ドルトムント戦

 1対2でアイントラハト・フランクフルト敗戦という試合結果がもう入ってきたのに、試合前の記事を訳すのは気が引けたのではありますが、ドイツ・カップ2回戦対ドルトムント戦(31日)が稲本にとってどういう試合だったのかを端的に表している記事 "Heute Pokal-Hammer Dortmund - Eintracht" 『今日、ドルトムントとフランクフルト ドイツ・カップで激突』がドイツの大衆紙『ビルト』紙電子版に31日に載っていました。副題は "Bewahrung fur Inamoto" 『稲本 正念場』! これを訳します(記事原文はこちら)。