FC2ブログ
 

鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オーストラリアが敗戦から学んだ教訓は?

 アジア杯準々決勝で、日本はオーストラリアにPK戦の末に、GK川口の超人的な活躍もあり、見事に勝利を収めました。W杯でもそうですが、グループリーグ後の準々決勝は、リーグ戦からノックアウト方式になる初戦であるため、戦い方の違いが変わり、得点を挙げて相手を突き放す必要があります。他の準々決勝も手に汗握る接戦が展開されているようです。
 さて、W杯で活躍したオーストラリアでしたが、今大会ではベスト16止まり。日本に敗れた彼らはどう感じているのでしょうか?
 オーストラリアの『ジ・エイジ』紙23日付電子版から "The lesson: Asia is no picnic" 『教訓:アジアでは楽勝できない』を訳します(記事原文は こちら

《翻訳開始》
(注:以下の翻訳文は管理人の承諾なく一部ないし全部の転載を禁じます)
 豪州代表は、結果として前回優勝の日本に準々決勝でPK戦の末に敗れ、大きく期待を裏切る結果に終わった。
 しかし、コーチングスタッフとベテラン選手たちは、バンコックとハノイで積んだ経験から、2010年W杯予選は、予選が始まる前から方針が狂ったわけではないのがせめてもの慰めだと感じている。
 代表チームが身をもって体験できたのは、いかに暑さで体力を消耗してしまうか、いかにアジアでは湿度が高いのか、間違いなく過酷な戦いになる試合で、コンディションをピークに持っていくにはどのような準備、環境への慣れ、練習が必要かということだ。
 タイ、予想外に準々決勝に進出したベトナム、不運に泣いたインドネシアなどのようなランキングが低いチームでも、アジアのレベルが急速に上がっていることを示した。
 日本、イラク、ウズベキスタン、韓国などのチームは(W杯でも証明したように)、巧みな技術を持ち、体力があり、たぶんランキングでは上回っているチームにも物怖じしない。
 環境により慣れていれば、すぐに敗退すると見られているチームとランキング上位のチームの差はすぐさま埋めることができる。豪州代表は、バンコックで行われたグループリーグでこれに気付いた。
 豪州代表には非常に有名な選手が何人もいるが、来年始まるW杯予選でも彼らが活躍するとは限らない。キャプテンのマーク・ビドゥカが今後どうなるかはわからないし、日本戦で得点したジョン・アロイージは、今後どうするか未定だと言う。
 しかも、他のメンバーも平均年齢が高くなっているので、豪州サッカー協会と、(先週、オランダのディック・アドボカートが最有力候補だと伝えられたが)誰が監督になろうとも監督が、W杯予選の準備を主導することが一層重要になった。
 2006年ドイツW杯で素晴しい活躍をしたがゆえに、期待し過ぎたサポーターたちにとって、W杯予選中にハリー・キューウェルが30才になり、ルーカス・ニール、ブレット・エマートン、ミル・ステリョフスキーもじきに30才になるのは厳しい現実だ。ティム・ケーヒル、ビンス・グレラ、マーク・ブレッシアーノは29才になる。
 黄金世代がベテランになったので、もっと若い選手にチャンスを与え、代表に抜擢することが不可欠だ。ドイツでプレーするマイケル・ビューチャンプ とシドニーFCのデビッド・カーニー同様に、日本に同点弾を決められる大失策を犯したシドニーFCのマーク・ミリガンはそうやって代表に選ばれたし、左サイドバックに大抜擢された。
 豪州代表を2010年南アW杯に導こうと考えているのは、ゴールキーパーのマーク・シュウォルツァーだ。英・ミドルスブラのGKシュウォルツァーは、今一度豪州代表をW杯に導くために貢献し、その後に国際試合から引退しようと考えている。しかし、アジア杯から敗退した今では、アジアを勝ち抜くのが少しも楽でないことがわかった。
 「2010年W杯で、代表のキャリアに終止符を打つつもりだ」「この大会は大きな意味があったし、アジアで戦うことがいかに大変かがしっかりとわかった」
 「代表チームがそれだけ良くなる必要は必ずしもない。今のチームはいいチームだし、この大会にもいいチームが出場しているが、コンディション調整が大きな意味を持っている」
 「この大会にはいい選手が出場しているが、コンディションに左右されている。この大会に出るまでは、いかに過酷なコンディションかがわからない。本大会に出場したチームに対しては、100%の準備が必要だ。コンディションに左右されるからだ」
 豪州代表のグラハム・アーノルド監督は、今大会の最大の教訓はしっかりした準備をする必要性で、かつ、それは豪州サッカー協会にとっては、たいへんな手間と時間がかかることがわかってきたと語った。
 同協会は今大会の準備のために100万豪ドルを優に越える金額を使い、シンガポールで10日間の合宿を行ったが、それでも選手たちは不完全燃焼だった。
 W杯予選は、欧州各国リーグのシーズン中に行われるので、試合が週半ばに組まれると見られ、しかも歓迎できない気候と時差がある。したがって、豪州代表の予選突破には、運もないと難しいだろう。
《翻訳終了》

【ゴリ丸の感想】
 先日も書きましたが、彼の国でサッカーは決してメジャーではありません。『ジ・エイジ』紙サイトの構成を見ても、スポーツ欄でアジア杯はオージーボウルの次に出てきます。やはり人気に差があるのでしょう。また、日本との決戦の日には、ニュージーランドの「オールブラックス」と豪州代表のラグビーのテストマッチが組まれていて、当日はラグビーの話題で持ちきりだったと伝えられています。
 そんなオーストラリアですが、この記事を読むと、あなどるべからずと言わざるを得ません。敗因分析と今後の課題を実にコンパクトに、読者にわかりやすく書いています。また、他の記事では『代表はがっかりする必要はない』という題のものもあり、しっかりと自国代表を応援もしています。
 この新聞だけで判断するのは早計かもしれませんが、サッカーに対して、まじめで謙虚な姿勢を持つオーストラリアを日本はますます警戒する必要があると思います。W杯予選では、間違いなくライバルになるのですから。

この稿おわり

スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。