その遼くんこと「ハニカミ王子」はプロに転向し、デビュー戦に全英オープン予選を選びました。5日にシドニーで行われた予選は1日2ラウンド、55名出場で上位4名だけが予選通過という厳しいもの。結果はすでに報道されているように4オーバー、41位で予選落ちというホロ苦いものでした。
さて、この石川遼くんのデビュー戦は当然のことながら日本メディアの格好のターゲットとなり、どのテレビ局も新聞もガンガン取材していました。この状況を現地メディアはどう見たのでしょうか?オーストラリア・シドニーの地元紙『シドニー・モーニング・ヘラルド』の6日付記事 "Japanese Tiger fails to earn his stripes for the Open" 『日本のタイガー・ウッズは全英オープンへの切符を手にできず』 をご紹介します(記事原文はこちら)。
《翻訳開始》
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お気付きにならなかったかも知れないが、シドニーは今週スーパースターを迎えていた。カメラは彼の一挙一動を追っていた。16才の石川遼は次代のスター選手だが、同時に大したことのない選手でもあった。
171センチ、64キロの石川は子どもっぽく見えるが、その理由の大半は事実そうだからだ。ピンクのシャツと、良く似合ったベルトをした彼は確かにゴルファーに見えた。それでも、今年の全英オープン予選突破を昨日狙っていた他の55人の選手たちと違って見えたのは、まさに石川の周囲の取り巻きとそのシャツだった。
そのシャツとプーマのベルトにはウェアのスポンサー料、1千万ドル(約11億円)の価値がある。そして彼の後に続いていた取り巻きは信じられないくらい大勢いた。
レイクス・ゴルフクラブで行われた予選でベストスコアを出し、7月にロイヤル・バークデールで行われる全英オープン本選への切符を手にした4人の豪州選手(ブラッドリー・ラム、イワン・ポーター、ペーター・ファウラーが他の3人)のうちの一人だったアンドリュー・タンピオンはキャディーと同組の選手で我慢しなければならなかったが、石川は昨日行われた予選2ラウンドの全36ホールで100人を超えるギャラリーを引き連れていた。
タンピオンは語った。「周囲に誰もいない方が楽な時もあるが、全然気にはならなかった。彼が打つところは見なかったが、聞こえてきた声から判断すると、素晴しい才能を持っている」
日本の取材陣は合計で約50名だったが、石川の個人的取り巻きにはマネージャーでもある父親、キャディー、通訳、豪州で石川が過ごした日々のドキュメンタリーを放映しようというテレビクルーが7名いた。
昨日石川と同様にコースを回った選手の中には自分でバッグを担いでいた選手もいたことを思えば、誰がスターかをわかるのはむずかしいことではなかった。
話は、わずか15才にして石川が昨年5月にマンシングウェアKSP杯のスポンサーから招待されたことにさかのぼる。天候不順のために1日で36ホール回らねばならなかった最終日の彼のスコアは69、66で、日本ゴルフツアー最年少優勝となった。こうしていとも簡単にヒーローが生まれた。
これを良く考えてみよう。その前までの記録はスペインのセベ・バレステロスが20才7ヶ月で日本オープンに優勝したものだった。「タイガー・ウッズのようになりたい」これが歴史的優勝を遂げた石川の発言だ。こんな発言をする彼は、プレーする前からすでに勝利を収めていたのかも知れない。
「彼は日本のタイガー・ウッズだ」多くのファンの一人、ヤス・マツムラは彼の後を付いていくながら言った。大阪近郊から21年まえにシドニーに移住してきたマツムラは昨日友人20人と一緒に観戦した。全員が石川を見たかったのだ。
その一人、リッキー・カトウ(13)は学校を休んで石川を見に来ていた。彼は試合後に石川の手袋をもらい、多くの人たちがうらやましそうだった。
「ボールを下さいと言ったが、もうしまったと言われたので『手袋をもらえませんか?』と言ったら、すぐにくれた。壁に飾るつもりだ」
石川の取り巻きがこのように常にユーモアと品のよさをもって扱われたわけではない。後ろの組のある選手は5番ホールでドライバーを左に曲げてしまい、ギャラリーに何度も避けるように言わなければならず、ショットを打ってから「他にもプレーしているのに」とつぶやいていた。
だが、日本のメディアにとっては、他の誰がプレーしていようが関係なかった。東京の日刊スポーツニュースのライター、オオイシ・ケンジによると、石川は日本ではウッズ並みに有名で、日本の少年たちが今ではゴルフ好きになって野球やサッカーに見向きもしない理由は石川だと言う。「今や、5才や6才の子どもたちがみんな、石川のようにプレーしたがっている」とオオイシは言う。
また、誰しもが彼に参っている。彼の父親は今では学校の送り迎えの運転手を務め、昨日ヘラルド紙のインタビューに石川が答えたところでは、彼は毎日50ものサインをする。オオイシによると、石川は買い物にも食事にも出かけられないという。
それでも彼は10億円のウェアを身につけて、それをがまんしている。これが石川が「ハニカミ王子」と呼ばれている理由でもある。オオイシがさらに語った。「彼はとても頭が良く、礼儀正しい。他の選手も知っているが、彼は別だ。とても礼儀正しいし、いつも柔らかい口調だ。とても大人びている。映画スターのようなので、日本人ファンは誰でも彼のことが好きだ」
だが、なんたることか。このスーパースターにはハリウッド映画のようなハッピーエンドがなかった。彼ははるばるシドニーにやって来たが、2ラウンドで4オーバーパーという大した成績ではなかった。17才になるまでは全英オープンでプレーできないだけかも知れない。「第2ラウンドがよくなかった」と彼は言った。
《翻訳終了》
【ゴリ丸の感想】
過熱気味な遼くんフィーバーに、やや皮肉っぽい記事ですね。確かに日本でも聞かれる声ですが、いかに次代を担うスーパースター候補生の遼くんと言えども、過度な期待や取材攻勢は本人をつぶしてしまいかねないと心配されるほどです。幸い本人の性格が良いので、悩んでいる風には見えませんし、いたって前向きに事態を捉えているような発言しか聞かれません。
しかし、この記事がどことなく匂わせている「行き過ぎ」は、マスコミとファンが自重してなくすべきだと思います。
ちなみにタイトルの英語 "Japanese Tiger fails to earn his stripes for the Open"ですが、"stripes"はタイガー・ウッズのタイガー(虎)に引っ掛けて、虎の縞模様のこと。つまり、「全英オープン本選進出という結果を獲得して成長するのに失敗した日本のタイガー・ウッズ」という意味が込められています。ですから最初のリードで「次代のスター選手だが、同時に大したことのない選手でもあった」と言っているのです(「大したことのない」は原文では "small thing") 。
ところで、この記事は日本の某スポーツ新聞でも取り上げられましたが、『「和製タイガー・ウッズ」と紹介され、屈辱の落選となった全英予選の結果よりも大きく「シドニーにはスーパースターが来ていた」と報じられた』と紹介していました。ずいぶんと都合の良い取り上げ方ですねえ。
この稿おわり
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笑っちゃいけない「全英オープン」を本気で考える!
こんにちは。本日も頑張ってブログ更新しますよ!今日の内容は何かと期待してください...
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全英オープンの秘密知ってます?ゴルフ上達ネット | 2008年03月23日(Sun) 22:59
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