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沖縄を考える ~その2~

沖縄知事選まであと1週間を切りました。今日は沖縄問題を考える第2弾です。
実は那覇市長選、沖縄県議会補選も同時に行われますので、11月16日の投票日はこれからの沖縄を左右する重要な1日となります。それにもかかわらず、日本の全国紙における扱いは全然大したことありません。一応各紙とも報道してはいますが、内容はどうも・・・。ゴリ丸が考えるに、「選挙戦の結果にかかわらず辺野古移転を推進」すると安倍政権が言明した途端に、沖縄知事選の結果が日本の外交政策、基地問題に対する対応に与える影響はない、すなわちニュースバリューが小さいと判断されたためと思われます。
わずかにこの週末に、一斉に「翁長優勢」を伝えていました。朝日新聞(沖縄タイムスと沖縄朝日放送と共同で)、読売新聞は独自に世論調査を行っていましたが、日経は共同通信の世論調査結果を借りての報道でした。

今日は海外から、大手マスコミではなく、the Diplomat というアジア太平洋地域にフォーカスを当てて、アメリカの外交政策を中心に報道するサイトから、"Okinawan Politics Back in International Spotlight" 「沖縄をめぐる政治が再び世界の注目の的」に注目します。

(注:リンク、トラックバック、引用は出典を明記した場合に限りフリーです。出典を明記せず、または管理人の承諾なく一部ないし全部を転載することは、これを禁じます。コメントから連絡ください)

<開始>
地方政治家たちは、東アジアにおける米国の拠点に再び注目を寄せている。
アメリカ中間選挙の長期戦が4日火曜に終結を迎えたが、沖縄知事選は先週木曜(10月30日)に始まったばかりだ。アメリカの選挙戦では数カ月にわたる試練が続くが、日本の場合はわずか2週間で、投票は11月16日に行われる。沖縄はアメリカの東アジア戦略全体のカギとなる要素であり、選挙民の選択次第では日米同盟に影響を与えかねないため、地方レベルの選挙が再び国際的な注目を集めている。台湾海峡、中国本土、朝鮮半島に近いため、米軍は沖縄を「太平洋の要石」と呼んできた。戦略的考慮から沖縄に米軍が駐留し続けることが決められ、安倍晋三政権は米海兵隊施設の移転計画を示唆したが、選挙結果は両国間の今後を非常に複雑なものにしかねない。沖縄の保守勢力は、主に米軍基地問題を原因として、史上初めて分裂してしまった。
現職の仲井眞弘多は宜野湾市の米海兵隊普天間基地を既定通り名護市の辺野古地区に移転する計画を支持し、昨年12月には移転に必要な埋め立ての開始を承認した。仲井眞は与党自民党の公認を得ており、宜野湾の10万人の市民の安全を回復する現実的な選択肢として移転を推進している。仲井眞は県外移転を推進する基本姿勢だったが、中央政府に反発しても何の得にもならないと決心して、転向した。
仲井眞に対抗しているのは前那覇市長の翁長雄志だ。前回の知事選で翁長は仲井眞の選対を務めた。しかし、今では両者は米軍基地移転案を巡って鋭く対立している。かつて自民党沖縄県連幹事長だった翁長は、今では自民党を離党した議員団、日本共産党と社民党の改革主義者たちの連合を率いている。翁長は県内の全基地の県外移転を望んでいる。しかし、この連合は、前自民党県連幹事長と立場を同じくすることに反対している改革主義者もいるため、どちらかと言えば不安定だ。
情勢を複雑化させているのは、公明党が態度を明確にせず、各党員の自主投票に任せると決定したためだ。公明党は国政レベルでは自民党との連立政権における従属的なパートナーだが、党としては基地移設に反対している。興味深いことに、野党第1党の民主党は今回の知事選に候補を擁立していない。立候補している前参議院議員の喜納昌吉は民主党員だったが、基地移設反対のスタンスを理由に離党した。郵政民営化担当大臣だった前参議院議員の下地幹郎が第4の候補者であり、基地の将来は県民投票によって決定すべきという立場で選挙戦を戦っている。
問題は非常に感情的なものになり、かつ日本対沖縄のアイデンティティーを巡る政策に影響されている。選挙演説において翁長は次のように非難した。「米軍施設の74パーセントが狭い地域に置かれています。(沖縄は日本の総面積の0.6パーセント)一人の沖縄県民として、私はこの状態を許容することができません。これこそ中央政府に人格が欠如している表れです。」移設先が沖縄県内でなければならないとする前提は、米軍基地の集中によって「沖縄に対する構造的差別」を強化さえしている、というのだ。
沖縄と日本の緊張よりもさらに根本的な問題は、日本とアメリカの緊張関係だ。1952年のサンフランシスコ平和条約によって日本の主権が復活したが、沖縄は1972年まで日本に復帰しなかった。その後数十年にわたって、特に日本国民が米兵による犯罪犠牲者となると議論が燃え上がった。1995年、12才の沖縄の少女が2人の海兵と1人の海軍衛生兵によって強姦された。2008年には、海兵が強姦で起訴されたが、14才の少女は後に告訴を取り下げた。事件が起こると論争も巻き起こった。米軍の航空機は1972年以来、沖縄で44件の墜落事故を起こし、84名が死亡、負傷ないし行方不明となった。2004年にヘリコプターが沖縄国際大学の事務棟に墜落してなぎ倒した時には大いに報道された。米軍ヘリの墜落事故で直近のものは2013年8月5日に起きている。
中央政府は仲井眞の再選を応援し、閣僚たちは選挙戦期間中に沖縄県を訪れて「沖縄の負担軽減」を約束している。日本政府は2019年2月までの普天間基地運用停止に期待しているが、アメリカが協力を拒んでいるため、観測筋はこれを「空手形」と呼んで冷やかだ。中央政府は選挙結果にかかわらず移設を推進すると言い切っているが、安倍内閣を巻き込んでいる重要閣僚による一連の汚職スキャンダルの後では、選挙戦の勝利が肝となる。
<終了>

【ゴリ丸の独り言】
この記事はかなり淡々と知事選の基本的な情報を提供していますが、その中でも仲井眞候補について県外移設から辺野古移設に態度を変えたことをしっかりと指摘しています。この転向は、与党の圧力が原因だったわけではありません。本島北部の土建業界団体の中心だった仲井眞候補にしてみれば、鳩山首相(当時)が県外移設をぶちあげ、県民がこぞってこれを支持した時には、それまではどちらかというと態度をあいまいにしてきたのに、県外移設を唱えました。しかし、鳩山が県外移設を実現できないだろうと見てとると、あたかも県外移設派である自分がやむなく県内移設を受け入れたかのように振る舞いました。
彼はもともと県外移設派ではなく、県外移設に転向した人です。通産省から沖縄電力に天下りして、会長まで務めた仲井眞にとって、沖縄の土建業界とのタッグは堅固であり、経済的利益を無視できないわけですから、辺野古への埋め立て移設を支持する再転向は当然の流れだったわけです。
この点については、宮台真司『これが沖縄の生きる道』(亜紀書房)に詳しいですが、いずれにしても、その仲井眞を支持してきたのは、この辺の「流れ」を百も承知している沖縄県民であったわけです。
今回の知事選は、沖縄県民にとって、これからの沖縄のあるべき姿をどう考えるのかが問われている選挙です。あくまでも経済最優先なのか、それとも復帰後の沖縄にとって大きな転換点を創り出すのか・・・
~この稿おわり~

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