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鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

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復活した日米野球

沖縄つづきだったので、ちょっと休憩して、明日から始まる日米野球についての記事です。
アメリカでは全然相手にされていない=報道がないのではないかと思い込んでいたのですが、さすがにMLBの公式サイトは紹介していました。(その後、これを受けていくつかのサイトが紹介し始めました)
"Everything you need to know about Japan All-Star Series"日米野球 直前情報」です。
つまり、アメリカ、カナダのベースボールファンは、この2国間の対戦についてほとんど何も知らなかったということです。

(注:リンク、トラックバック、引用は出典を明記した場合に限りフリーです。出典を明記せず、または管理人の承諾なく一部ないし全部を転載することは、これを禁じます。コメントから連絡ください)

<開始>
ロサンゼルス発
5週間丸々くつろいでいるメジャーのスター選手もいるが、1週間という選手もいる。
それでも選抜された選手たちとしては休んでいる暇はない。ロビンソン・カノイワン・ロンゴリアヤシエル・プイグらを含むスター選手たちのチームが日本で行われるオールスターゲーム5試合に備えて今週末にロサンゼルスに集結した。1986年以来行われてきたオールスターゲームは、ある部分ではWBCができたことを理由に、前回2006年にMLB選抜が太平洋を渡って以降は中断されてきた。しかし、若干の変更はあるものの、その開催の精神は変わっていない。

日米野球とは?
1986年から92年まで、また、1996年から2006年まで、MLBはNPBオールスターチームと対戦するために選抜チームを2年ごとに派遣してきた。今回、MLBのスター選手たちは日本のトップリーグのオールスターと対戦する代わりに、侍ジャパンと呼ばれる日本代表チームと対戦する。メジャーの選手たちは大阪、東京、札幌、沖縄を転戦し、侍ジャパンと5試合を戦い、エキシビション試合も2試合行う。

選手は?
ジョン・ファレル監督に率いられた29選手は、カノ、プイグ、ロンゴリア、ホセ・アルトゥーベなど、スターがちりばめられた、MLBを代表する選手たちだ。他にはジャスティン・モルノー、ルーカス・ドゥーダ、ベン・ゾブリスト、マーク・メランソン、そしてアメリカンリーグを制したばかりのカンザスシティー・ロイヤルズからは、サルバドール・ペレス、アルシデス・エスコバー、ジェレミー・ガスリーが加わっている。日本人投手の岩隈久志と和田毅は日本チームではなく、MLB選抜として出場予定だ。
侍ジャパンの中心メンバーは、大谷翔平藤浪晋太郎山田哲人則本昂大だ。WBCのファンならば、2003年大会に出場した松田宣浩三塁手、中田翔一塁手、坂本隼人遊撃手、内川聖一外野手を覚えているだろう。
アメリカのファンにとりわけ興味があるのは右腕の前田健太投手だろう。彼は2013年のWBCで活躍し、今冬にはMLBのチームに移籍するかも知れない。

スケジュールは?
5試合のシリーズは11月12日から18日まで。移動日は13日と17日で、エキシビションは11日と20日に行われる。全スケジュールは次の通り。
11日(火):対阪神・巨人合同チームのエキシビション(大阪・甲子園球場、日本時間18時、東部時間4時)
12日(水):第1試合(大阪・京セラドーム、日本時間18時、東部時間4時)
13日(木):移動日
14日(金):第2試合(東京・東京ドーム、日本時間18時、東部時間4時)
15日(土):第3試合(東京ドーム、日本時間18時、東部時間4時)
16日(日):第4試合(東京・東京ドーム、日本時間18時、東部時間4時)
17日(月):移動日
18日(火):第5試合(札幌・札幌ドーム、日本時間19時、東部時間5時)
19日(水):移動日
20日(木):侍ジャパンとのエキシビション(沖縄・沖縄セルラースタジアム、日本時間18時、東部時間4時)

放映は?
MLBネットワークが日本オールスターシリーズの全7試合を放送するので、アメリカおよび全世界でMLBテレビに登録している方は生中継とオンデマンドで全試合を見ることができる。

ルールは?
通常と異なるルールの大半は、ハイレベルな対戦が殆ど行われない時期の選手たちを守るために、投球数制限にかかわるものだ。内容は以下の通り。
- 投手は1試合当たり80球以上投げてはならない。打者と対戦中に80球を超えた場合は、その打席を完了してよいが、結果が出次第、交代しなければならない。
- 1アウトを取るのに30球以上投げた場合、または2試合続けて投球した場合は、再登板するまでに1日休息しなければならない。この規則は、(11日、20日の)いずれのエキシビションにも適用されない。
- 全試合でDH制とする。
- 10回を終了して同点の場合、走者1・2塁としてタイブレークを行う。打順は変更しないものとし、その前のイニングの最後の打者2名が走者となる。12回を終了して同点の場合は引き分けとする。エキシビション2試合は、9回終了時に同点の場合は引き分けとする。

日米野球の歴史
MLBが日本で試合を行う歴史は100年以上前にさかのぼる。1908年、初の全米選抜チームが日本に遠征し、地方巡業して19戦無敗だった。その後1世紀以上、様々なオールスターチーム、ネグロリーグ選抜、個々のチームが太平洋で最も野球が盛んな日本に遠征した。
1986年以降、MLBは2年おきにチームを派遣し、NPBオールスターと対戦した。第1回のシリーズではMLBが6勝1敗で勝ち、トニー・ペーニャがMVPを獲得した。後に殿堂入りするトニー・グウィン、オジー・スミス、カル・リプケン・ジュニアが、日本では日米野球と呼ばれる対戦の第1回シリーズに参戦している。
シリーズは、ストライキでシーズンが短縮された1994年を除いて、2年おきに20年間続いた。しかしWBCが始まったため、シリーズは日本でいくらか重複するものとなってしまい、今年まで対戦が行われなかった。
侍ジャパンは2017年のWBCに備えてトップレベルと対戦することによって若手育成を目指しており、一方MLBは海外に知られるように常に目指しているため、シリーズ再開は相互の利益に合致した。
「われわれはエキシビションとは思っていない」侍ジャパンの加藤謙次郎主任はジャパンタイムスのインタビューに語った。「このシリーズは意味深い対戦だと考えている。選手会も同じ考えだ」
<終了>

【ゴリ丸の独り言】
ホーレス・ウィルソンが1870年に来日し、当時の東京開成学校予科で初めて日本人に教え、1894年(明治27年)に中馬 庚(ちゅうまん かなえ)が「野球」と訳した baseball*。その由来からしてアメリカの影響を色濃く受けながら日本独自の発展を遂げた野球は、比較的歴史が浅い時期から野球の母国アメリカと交流してきました。

注*)正岡子規が baseball を「野球」と訳したという説がありますが、事実は中馬 庚だそうです。

この日米両国によるスポーツ交流は世界大戦などでの中断などを除いてはその後も続き、古くはベーブ・ルースの来日や、沢村栄治の快刀乱麻の活躍などで語り継がれています。今シーズンまでソフトバンクホークスの監督だった秋山幸二の現役時代に、メジャーの監督が「今すぐに連れて帰りたい」と言ったのは有名な話です。
2006年には野球版の国別世界選手権であるワールドベースボールクラシック(WBC)が生まれました。興行主MLBとしては、日本のみならず世界中にMLBを広めるマーケティング戦略を展開したかったのです。こうなると、日米野球、すなわちメジャー選抜チームの日本遠征は途絶えました。そりゃそうだ。興行主がどんなにがんばって「日米最終決戦」だとか「日米世界一決定戦」と叫んだところで、サッカーのW杯には遠く及ばない、たかだか2国間の対戦に過ぎなかったのですから。2番目の理由としては、162試合のレギュラーシーズンを経て、最大で22試合のポストシーズンを終えたメジャーリーガーたちにとっても、同様に厳しいスケジュールを終えた日本プロ野球の選手たちにとっても、11月以降の時期は休息、ケガをいやすための大切な時期です。ですから、再び本気で戦えと言われてもモチベーションは上がりませんし、ケガに対する補償も明確に規定されていませんでした。
WBCにもいろいろ問題があるようですが、ある程度はきちんとした世界選手権を行おうという狙いで始まったようです。興行主であるMLB機構とMLB選手組合は、アメリカが優勝するに決まっていると思っていたのでしょうが、予想に反して2006年の第1回、2009年の第2回は日本が連覇。前回大会の2013年にはドミニカが優勝しています。
といったような経緯で、WBCで再び好成績を挙げたい日本プロ野球機構としては、日本代表である侍ジャパンを強化したい。ところが、各国の事情としても、サッカーなど他の球技のように年間を通じて代表チームを維持できるものではなく、したがって対外試合をしたいと思っても相手に事欠く始末。そこで日米野球を復活させたのも理由のひとつのようです。もちろん、コンテンツとして通用するという前提があっての話ですが・・・
こうして、(一面的ではありますが)野球における国際交流の歴史を概観してくると、2国間交流が中心だった時期から、他国間交流にようやく変化を遂げたばかりという面が見えてきます。そうなると、オリンピック種目に一旦は選ばれたものの、ごく少数の国しか参加していないし、男子ばかりとなると、除外された理由がちゃんとあるんですね。
~この稿おわり~

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