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鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

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行方不明者を探せ ~イギリスの知恵に学ぶ~

行方不明」 このことばは、災害の時にも使われますが、現代社会においては、犯罪の危険にさらされている子どもたちにも、認知症のために徘徊する高齢者にも使われます。残念ながら非常に身近なことばになってしまいました。
NHKによれば、認知症が原因と考えられる年間の行方不明者は1万人に上るといいます。驚きですね。1万人と言えば、30~40年前であれば交通事故の死亡数であり、それを減らすために国を挙げて様々な努力が払われ、ようやく4千人余に減らした歴史がありますよね。それだけ大きな数字だということです。
こうした特定の原因(犯罪、疾病など)による行方不明者を「特異行方不明者」と呼びます。この「特異行方不明者」は早急に発見し保護する必要がある人たちです。
特異行方不明者を早く見つける仕組みは何かないのかなとゴリ丸も関心を持っていたのですが、世界を見ていくと、ありました!
郵便配達員が、持っている携帯端末に不明者に関する情報を受けて、配達の途中に見かけた情報を活用するというものです。つまり、不明者を探す「目」と「耳」を大幅に増やす方法です。
今日はイギリスの『インデペンデント』から "How 150,000 people have just been recruited to help find missing people - by the Royal Mail"ロイヤルメールはいかにして行方不明者発見のために15万人を動員したのか」をご紹介します。

(注:リンク、トラックバック、引用は出典を明記した場合に限りフリーです。出典を明記せず、または管理人の承諾なく一部ないし全部を転載することは、これを禁じます。コメントから連絡ください)

<開始>
ロイヤルメールは、イギリス国内で行方不明になった人々が犯罪に巻き込まれる恐れがあるため、ほぼ15万人をイギリスの「目と耳」にする仕組みを明らかにした。
郵便サービスの同社は慈善団体の「ミッシングピープル」と提携を結び、行方不明者が出たと報告を受けると自社のネットワークを使って「非常に危険」という箇所を特定するようにした。
「子ども救助警告」ないし「非常に危険な人警告」のいずれかが発せられると、その人が最後に目撃されたのはどこか、風体はどのようなものか、郵便配達人が配達時に持っている携帯端末に直接送られることになる。
ミッシングピープルは「真にすばらしい」仕組みを歓迎した。この仕組みを使えば、潜在的にはイギリス中の通りを歩いている124,000人と遭遇することができるからだ。加えて、24,000人がロイヤルメールの事務所でコンピューターないしテレビ画面から警告を受け取ることになるのだ。
行方不明者捜索を支援しているイギリス唯一の特殊機能を持った慈善団体であるミッシングピープルに同社のビジネスコミュニケーションネットワークのすべてが提供されるのは初めてだ。
これによってミッシングピープルの情報網は2倍以上になった。同団体は今では誰かが行方不明になったと報告を受けると警告を警察に送るので、123,000人の提携受信者が見ることになる。
ミッシングピープルのCEOであるジョー・ユール氏は語った。「誰かが行方不明になり危険な場合、不明になってからの1分1分が、自宅に安全に帰ることができるかどうかの分かれ目となります。ロイヤルメールとの提携は警告を即座に拡散させ、地元で耳となり目となる人々自身に知らせる実にすばらしい仕組みです。」
ロイヤルメールの運営責任者であるスー・ワリー氏は語った。「ロイヤルメールの配達人は国中のコミュニティに週6日出かけているのです。」
「わたしたちは、行方不明者、特に子供について家族やコミュニティが経験したトラウマを皆良くわかっています。わたしたちはこの重要なサービスを支える独自の立場を使って、行方不明になった愛する家族の再会の手助けになれればと思います。」
ミッシングピープルは国家犯罪対策庁と連携している。同庁のミッシングピープル、アブダクテッドチルドレン担当課長のチャーリー・ヘッジス氏は言う。「数千人の配達員が、危険な目にあっている行方不明の子どもたちや大人の発見に参加することになるので、発見の努力にとって本当に価値ある働きになり得ることになるのです。このような提携は、子どもたちをより安全にするという私たちの活動にとって、異なる組織の強みを活用するたいへん大きな手助けになります。」
<終了>

【ゴリ丸の独り言】
どうです、すごい仕組みですよね。
これを日本に応用しようとすると、宅配便の配達員も動員できるでしょう。
認知症にしろ、子どもの行方不明にしろ、社会を不安に陥れる出来事です。また、目撃情報以外には一般人が解決に参加しにくいものでもあります。
コミュニティがより小規模で健在だった時代であれば、見かけない人の情報はすぐに拡散しました。ですが、コミュニティが拡大し、見覚えのない人だらけの現代の都市において行方不明者の情報を得ることは非常に困難になってしまいました。
では、「目」と「耳」を増やそう、と考えたのがイギリスの仕組みの特長です。これならば日本にも応用できますよね。しかも、あまり大きなコストをかけずに。
郵便事業会社さん、宅配便の各社さん、いかがですか?
言いだしっぺがいれば、すぐに実現できるのでは?
~この稿おわり~

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