FC2ブログ
 

鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

澤穂希 ザ・スーパースター

日本の女子サッカーの現在の姿は先達の苦労なくして語ることができません。ゴリ丸が知っているだけでも、代表監督で言えば、黎明期の鈴木良平さんから始まって、上田栄治さんなどがいて初めて今の佐々木則夫監督の絶頂期があるわけです。プレーヤーで言えば、今では女子U-16代表監督の高倉麻子、解説でおなじみの大竹奈美、日本サッカー協会の初代女子委員長を務める野田朱美など、その時代の女子サッカーを引っ張ったメンバーや、「ハワイさん」川上直子、「女ロナウジーニョ」山本絵美、ゴールマウスに仁王立ちしていた山郷のぞみ、「奥様ボランチ」宮本ともみなど個性豊かな選手たちがいました。
現役日本代表のプレーヤーたちも個性では負けていませんね。クレバーなキャプテン宮間あや、我が道を行くエースストライカー大儀見優季、豊富な運動量にテクニックが加わった川澄奈穂美、鉄壁のセンターバック岩清水梓、中盤を落ち着かせる阪口夢穂ら2011年W杯優勝メンバーたちに加えて、岩渕真奈をはじめとした若手世代が順調に育っています。
さて、澤穂希です。今回のアルガルベ杯では代表から漏れましたが、日本の女子サッカーの代名詞とも称すべき存在と言えましょう。15才で日本代表に選ばれ、2011年FIFA女子W杯ドイツ大会ではキャプテンとしてチームを率い、見事優勝に導いた選手です。現役ながら国民栄誉賞も受賞しています。
その澤選手にFIFAがインタビューしていますが、内容はFIFAのツイッターとフェイスブックに寄せられた一般からの質問に答える形のものです。この手のインタビューとしては比較的珍しいですね。
では、Sawa: "Durch unseren Titelgewinn hat sich vieles verandert" 澤穂希「W杯優勝で大きな変化」をご紹介します。

(注:リンク、トラックバック、引用は出典を明記した場合に限りフリーです。出典を明記せず、または管理人の承諾なく一部ないし全部を転載することは、これを禁じます。コメントから連絡ください)

<開始>
2011年のFIFA女子サッカーW杯ドイツ大会で澤穂希は日本代表を率い、キャプテンとして初優勝を遂げた。澤は今では女子サッカーのトップスターのひとりだ。さらに2011年に彼女はFIFA最優秀選手賞を受賞した。澤は1995年以来W杯本大会に5回出場している。2014年FIFAバロンドールで彼女はドイツの中盤のナディネ・ケスラーに賞を授与するプレゼンターだったが、これは彼女にとって実り多き一年を締めくくるものだった。彼女は女子アジアカップになでしこを率いて優勝して次回W杯出場を決め、日本女子代表はW杯タイトル防衛を目指すことになった。日出るところの国日本は、これでFIFA女子W杯に全大会出場となった。
経験豊かな澤はINAC神戸レオネッサでプレーしている。彼女はチューリッヒ滞在中にファンからのたくさんの質問に答えてくれた。

※以下、「Q」は一般からの質問、「澤」は澤穂希の回答

Q:日本はまたW杯に勝てますか?
澤: もちろん日本がまた優勝できればと思っていますが、簡単なことでないのもわかっています。それでも優勝を目指して頑張ります。「大丈夫、優勝しますよ」とはもちろん言えませんが、目標達成のためにはベストを尽くします。目標を実現するためには何を差し置いても努力が必要です。

Q:世界で一番うまい女子選手は誰だと思いますか?
澤:これは答えにくい質問ですね。上手い選手はたくさんいます。アメリカでプレーしていたころは、アビー・ワンバッハと同じクラブにいました。彼女はすごいです。ブラジルのマルタもすばらしいですね。フランスにも上手い選手はたくさんいます。一人だけを答えるのはとっても難しいです。

Q:引退したら何をしたいですか?
澤:今はまだプレーしていますから、次の一歩がどうなりそうか、はっきりとは言えません。長年一所懸命にサッカーをしてきましたので、これからもサッカーの発展に貢献したいと思っています。もうしばらくすると2020年オリンピックが東京で開催されます。わたしも、この大会が成功するように貢献できればと思っています。

Q:女子サッカーをさらに進めるのに、FIFAはどうすればよいとお考えですか?
澤:男子の場合は各地域の最強のクラブでクラブW杯があります。女子にも世界クラブ選手権はありますが、女子の強豪チームにはもっと対戦の機会が必要だと思います。そうすれば女子サッカーはもっと発展するでしょう。代表チームでプレーしていない選手も海外の選手と対戦できるようになります。様々な国々のチームが対戦する大会をもっと見たいですよね。結果として女子サッカーのレベルが上がります。そうなればいいですね。

Q:現時点で最強のリーグはどこだと思いますか?
澤:何に重きを置くか次第と思います。わたしはアメリカで長年プレーしました。ここのリーグではいろんな国の代表選手がたくさんプレーしていますし、代表になっていなくてもすごい選手もたくさんいます。様々な国のワールドクラスの選手たちがアメリカを目指しています。この理由と自分の経験から言えば、アメリカが世界最強のリーグだと思います。でもアメリカではリーグ戦が6か月しかありません。1年間を通してみると、別の見方になるんだと思います。たとえばドイツの女子ブンデスリーガはとてもレベルが高いですね。

Q:2011年に世界最優秀選手に選ばれた時にはどんな感じでしたか?
澤:その瞬間を覚えていないと言ったらうそになります。夢の中にいるような感じでした。アジアの選手は選ばれたことがありませんでしたから。この点でも私が選ばれたのはたいへん光栄なことでした。そもそも、この賞は一生に一度あるかないかです。ですから選ばれたのはたいへん幸運だったんです。それと、とっても驚きましたね。

Q:日本のスポーツシーンの中で、女性の役割は変わりましたか?
澤:わたしは何年も女子サッカーをしてきました。ですが、W杯に優勝してほんとうにたくさんのことが変わりました。これがあってから女子サッカーがスポットライトを浴びて、メディアで取り上げられる量が考えられないほどになりました。ほんの数年前までは女性がサッカーをすると言ったら驚かれたほどです。でも今ではどこでも女性ががサッカーをしている風景が見られます。女子サッカーも日本のサッカーも今ではずっと知名度が上がりました。

Q:スポーツにおける女性の成功が女性の社会的地位にも影響すると思いますか?イエスだとすると、どのように影響するのでしょうか?
澤:わたしたちがW杯に優勝して以来、他の女性たちも様々な分野で素晴らしい成果を出しています。わたしたちの優勝はほかのスポーツをしている女性たちにとっても「あら、わたしにもできるわ!」といった突破口だったんです。今や、女性が好成績を挙げて注目されているスポーツはたくさんあると思います。

Q:日本の女子サッカーを発展させる具体的なプランはありますか?
澤:このテーマはある限られた選手たちだけでなく、できるだけ多くの選手に投げかけられなくてはなりません。つまり、たとえばメディアにおいても、できるだけのことをしなくてはならないのです。「次の試合はいつですか?」とか「そもそもどこで試合があるんですか?」といったような質問をよく受けます。つまり、女子サッカーとは何かについて日本でもまだ情報が不足しているんです。ですから、サポーターであっても試合のスケジュールをたずねてくるわけです。スケジュールをもっと宣伝した方がいいと思います。アメリカでプレーしていたころは、試合の告知と宣伝がすごいのにいつも驚かされました。たとえばショッピングセンターがオープンすると選手たちがそこに行って、サインをしたり様々なイベントに参加したりします。そのときに、そのチームの次の試合のスケジュールが告知されるわけです。これに比べると、少なくとも私の経験では、日本ではちょっと遅れていますね。自分たちでできることをもっとしなくちゃいけません。そうすればもっとお客さんが増えるでしょう。こうしたことがすごく大事だと思います。

Q:そうした場合に障害はありますか?そうした問題はどうしたら解決できるんでしょうか?
澤:うちのチームはそうしたプロモーションイベントにかなり参加しています。とはいっても、神戸は本当に小さな都市ですから、そうした機会に参加できるんです。ですが、アウェイの時はホームよりも観客が減ります。女子サッカーの発展は1~2チームの問題に過ぎないわけではありません。出来るだけ多くのチームが参画しなければなりません。日本の女子サッカーは代表が勝つと注目されます。結果が出れば、観たい人は増えるんですよ。
<終了>

【ゴリ丸の感想】
ゴリ丸が注目したのは、女子サッカーの普及のためには、選手、クラブがプロモーションにもっと参画すべきだとしている点です。これはたぶんどのスポーツにも共通するのですが、人気のある競技の場合は警備の問題、人気のない競技の場合は集客の問題があって、まだまだクラブ側の努力が足りないのが現状だと思います。特に日本の場合、イベントやテレビ番組に参加していると「そんなヒマがあったら練習しろ」という声が必ずといってよいほど聞こえてくる傾向にあります。
ゴリ丸は、練習は練習、ファンとの触れ合いは別物で非常に大切、だと思います。
最後のコメントが秀逸です。勝てば注目されるんです。だから勝たなくちゃ話が始まらないという側面が非常に強いんです。負けてしまって、明らかに観客数が減ってしまった時代を知る彼女ならではのコメントだと思います。
~この稿おわり~

スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。