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鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

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辺野古新基地反対運動を伝える2つのアメリカ発ニュース

辺野古新基地反対運動が佳境を迎えつつあります。ゴリ丸もこの問題は何度か扱ってきました。

沖縄を巡る政府と県民の対立
『フォーブス』が唱える「沖縄を返せ」
沖縄を考える
沖縄を考える ~その2~

今日は2つのニュースをご紹介します。
ひとつめのニュースは、おなじみ『ニューヨークタイムス』電子版から "Security Guards Detain 3 Protesters at Gate of Marine Base on Okinawa" 「警備員が沖縄海兵隊基地のゲートで3名の反対派を拘束」です。
2つめは『pressTV』電子版から "US judge dismisses suit over US base on Okinawa"「米国判事が沖縄の米軍基地に関する訴訟を棄却」です。
同じ根っこの問題を扱いつつも、その扱い方が全然違います。

(注:リンク、トラックバック、引用は出典を明記した場合に限りフリーです。出典を明記せず、または管理人の承諾なく一部ないし全部を転載することは、これを禁じます。コメントから連絡ください)

<「ニューヨークタイムス」開始>
昨日、反対派および地元メディアによると、これまでで最大の新飛行場建設開始に反対するデモが行われ、3名の反対派が沖縄の海兵隊基地のゲートで拘束された。
琉球新報によると、日米両政府がより住宅の密集する地域から使用頻度の高い普天間基地を移設することで合意している辺野古集落近くのキャンプシュワブの外には少なくとも2千名のデモ隊が集まった。1990年代に提案された移設は地元の反対にあって何年も遅れており、米国政府のフラストレーションをかき立てている。
しかしながら、保守的な日本の安倍晋三政権になり、飛行場移設工事はようやく始まった。彼は戦後の日本を防衛した米国との関係をさらに密接にしようとしている。ブイを投下して、キャンプシュワブ沖のサンゴで埋め尽くされた海底に穴を開け、V字滑走路2本の建設準備が始まっている。
少人数の反対派がゲートで7月から反対デモを展開し、入場する工事車両を妨害しようと警備員や警察ともめることもあった。反対派によると、1月には1名が警察に逮捕されたという。
22日のデモは地元メディアによるとキャンプシュワブのゲートでは最大のものだった。琉球新報および反対派のソーシャルメディアによると、抗議中に3名がゲートを警備する警備員に拘束されたが、1名は後に解放されたという。
代表者を含む残りの2名は日本の警察に引き渡されたと琉球新報では伝えられている。米海兵隊沖縄駐留部隊からはコメントを得られていない。
反対派は、滑走路によって自生のサンゴとマナティーに似ている哺乳類のジュゴンの生態を破壊するとして滑走路建設を妨害した疑いだ。新飛行場は沖縄で多くの人々の反対にあっている。強大な米軍のプレゼンスは犯罪と環境破壊の元凶だというのだ。日本に駐留する5万人の兵員のうち半数以上は、第2次世界大戦後四半世紀の間は米国の統治下にあった沖縄にいる。
日米両政府によると、新飛行場を建設すれば、宜野湾市中心部に位置を占める普天間基地を含め、沖縄南部の住宅密集地にあるいくつかの基地の返還が可能になるという。現在のキャンプシュワブでの建設は、沖縄県前知事が日本政府から強力に圧力をかけられて2013年末に埋立を承認して始まったものだ。彼は昨年の知事選で基地反対派候補に敗北している。
<終了>

<「プレスTV」開始>
サンフランシスコの連邦判事は日本の沖縄本島沖の米軍基地建設差し止め請求を棄却した。
環境団体、数人の日本在住者を含めた原告はそもそも2003年に訴訟を起こしたが、被告は当時のチャック・ヘーゲル国防長官だった。
のちに連邦判事は2008年に防衛担当者に見直しさせることに同意し、これを命じたが、2014年に結論に至ったのだ。
訴訟によると、基地建設は絶滅寸前のマナティーと同種の哺乳類の生命を脅かすとされた。
13日に下された棄却にあたりエドワード・チェン地方判事は本プロジェクトを停止させる権限を持たないと語った。
「つまるところ、本法廷はアメリカ軍の国外の施設建設に介入する権限を持っていない。この基地は、日本政府との連携により、すでに締結された日米地位協定に基づいて建設されるからだ」と語った。
しかし、原告に加わっていた生物多様性センターは、同センターのプログラムディレクター、ピーター・ガルバンによると上告すると決定した。
「本決定は誤っており、上級審で正されるものと考える」とガルバンは語った。
建設計画の一環として普天間飛行場は移設され、これによって沖縄における米軍のプレゼンスは減少することとなる。
一方、環境問題研究家によると、湾を埋め立てて2本の滑走路を建設するとジュゴンのえさ場と生息地に決定的損害を与える恐れがある。
多くの日本人が米国の計画に反対しており、米軍の沖縄完全撤退を求めて反対運動を行っている。
<終了>

【ゴリ丸の感想】
まずNYタイムスです。主なニュースソースは地元メディアと反対派のソーシャルメディアだと明かしています。その地元メディアとして引用してあるのは琉球新報だけで、あとは反対派のツイッターとかを情報源にしています。こんな形でニュースを書いちゃうんですね。ちょっとびっくりしました。
この問題、日本のメディアも扱っていましたが、どれも「逮捕」でした。日本人側からするとそうなんでしょう。一方NYタイムスは「逮捕」(arrest)を使わずに「拘束」(detain)を使っています。警備員が拘束して日本の警察に引き渡したとしていますので、その一連の行為に関して沖縄駐留米軍に問い合わせたが用をなさなかったとしています。できるだけ先入観にとらわれずに客観的事実とニュースソースから得た情報に限定しているところが特長ですね。メディアとしての見解が明らかにされていませんが、これは特派員が直接現地で取材していないからだと思われます。まあ、NYタイムスとしては、これが精一杯だけど、大事なニュースだから報じました、といったところと思われます。
プレスTVです。まず、このニュースはざっと検索した範囲では、日本のメディアで取り上げているのは時事通信、琉球新報、沖縄タイムス、共同通信などだけです。つまり、大手メディアは無視しています。ここにジャーナリズムの限界と使命があるように思います。大手が無視しても編集方針として事実を伝える努力を怠らないということです。大手は記者クラブから受け取ったニュースを流して、それ以外を「特ダネ」としていますが、このやり方は上杉隆さんならずとも、真のジャーナリズムの態度としてどうなんでしょう、といった感想をゴリ丸としては持たざるを得ないのです。
~この稿おわり~

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