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鋭読 ~英独のニュースから世界を読む~

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沖縄問題を考える: 見出しのイロイロからナニが見える?

翁長雄志・沖縄県知事が遂に牙をむきました。
昨年11月の辺野古新基地建設阻止を選挙公約して当選したのですから、4カ月後の一手に対しては「遅い!」「そもそも勝つ気あんのか?」という声もあるでしょう。同時に、「よくやった!」「がんばれ!」「見直した!」という声もあります。
さて、海外のメディアはこれをどう報じたのでしょうか? 翌日のタイトルを比較してみました。
時間が経っていないせいか、AP電をそのまま掲載しているところも多く、そういう記事は対象外としました。

まず、アメリカの2大紙ですが、AP電とそう変わらず、つまんないです・・・ まずは第一報、ってところでしょうか。

【ニューヨークタイムズ】アメリカ
<タイトル>"Okinawa’s Governor Orders Work on U.S. Marine Corps Base to Be Halted"
沖縄県知事が米海兵隊基地建設中止を指示
<リード>
東京発 沖縄県知事は昨日、米軍の新基地建設中止を指示し、日本政府との対立を深めた。政府高官は、知事の指示を無視してプロジェクトの準備を継続すると述べた。

【ワシントンポスト】アメリカ
<タイトル>
"Okinawa orders halt to work related to US base relocation"
沖縄が米軍基地移設に関わる作業の中止を指示
<リード>
東京発 日本南部の島・沖縄と日本政府の対立が深まる中、県知事が防衛局に対して主要な米軍飛行場の移設予定地域における全作業の中断を指示した。

どちらもAP電とそう変わらんですなあ・・・


専門が違いそうですが、"Wall Street Journal"「ウォールストリートジャーナル」から
<タイトル>
"Okinawa Military-Base Relocation Sees Further Delay"
沖縄の軍事基地移設はさらに遅れる見込み
<リード>
翁長知事は米軍施設の新設に延期を命じた。
東京発 沖縄県知事は米軍基地建設予定地における作業中断を命じ、県は安倍政権と対立する恐れがある。

これも冷静というか、軍事基地建設が遅れることが問題、と言わんばかり。金融紙らしい?

ちょっと変わったところでアメリカの "The Christian Science Monotor"「ザ・クリスチャン・サイエンス・モニター」です。誌名とは違って、決してキリスト教の広報誌ではありません。(ヘンなの・・・)
<タイトル>
"Defying Toyko, Okinawa suspends US military base construction"
日本政府に背いて沖縄が米海兵隊基地建設を中断
<リード>
沖縄県内の米海兵隊基地移設は日米関係に長年続いた緊張関係の解消を目指して、日本政府は移設計画を支持しているが、沖縄県民の支持はそこまでではない。

誌名の印象に引きずられてしまいそうですが、意外と冷静に現実を伝えている印象です。

ヨーロッパはどうでしょうか? 実はドイツはAP電ばかりでした。直接取材するまでは通信社に頼っておこうというドイツらしい慎重さ、でしょうか。

【ガーディアン】イギリス
<タイトル>
"Okinawa governor blocks controversial US marine base"
問題となっている米海兵隊基地建設を沖縄県知事が阻止
<リード>
議論が高まり、安倍首相には外交上の頭痛の種、日米関係には悪化の兆し
米兵が何万人も駐留する日本南部の島・沖縄県の知事が問題の米海兵隊基地建設の中止を指示し、日米両政府と対立を深めた。

日米関係の悪化に注目していることが良くわかりますね。イギリス(ヨーロッパ)としては沖縄が抑圧された状況が続いていることよりもアジア情勢に変化が生じるかどうかの方が知りたいという本音の表れでしょう。

最後に "RT News"「ロシアン・トゥデイ・ニュース」。その名の通り、ロシアの状況を世界に伝えるための国営放送網ですが、アメリカでは2番目の視聴者数を誇り、規模はBBCに次ぐ世界第2位と言われています。
<タイトル>
"Anti-base Okinawa governor blocks relocation of US Marines"
基地反対派の沖縄県知事が米海兵隊移転を阻止
<リード>
沖縄県知事は、県内の普天間飛行場閉鎖後に米兵を収容する予定で86億ドルかかる新基地建設のための埋立の海底調査を中止するよう命じた。

この報道に限って言えば、反米色をあからさまに出しているというわけではないのですが、軍事、外交両面で関心事には違いありません。かえって気を遣っているのか、他紙と違って「日本政府」「米国政府」「日米関係」ということばが記事の冒頭部分に限っては出てきません。沖縄とアメリカの対立といった印象の文言です。

【ゴリ丸の感想】
取りあえずは様子見、でしょうか。別に反安倍政権の媒体ではないので当たり前ではありますが、極端に翁長知事に支持姿勢を示しているものも、極端に日本政府寄り、米政府寄りのものもありません。これまで紹介してきた「The Nation」「The National Multimedia」「Diplomat」といった反体制サイトなどは改めて本件を報道していません。(もしかすると、まだ報じていない、かも知れませんが)
いずれにしても、本件を伝えるニュースは世界中を駆け巡りました。というのも、どちら側から物を見るにしても、沖縄のように米軍基地が集中している地域も、日本政府のようにそれを唯々諾々と許している独立国家も世界に類を見ないからです。しかも、(コトの善悪は別にしても)中央政府に一行政区の首長が反発するという異常事態です。という意味では、世界でも非常に珍しい地域に起きた、非常に珍しい事件であることには間違いないのです。
~この稿おわり~

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